著者
村田 勝英 牧野 忠彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1975, no.7, pp.1241-1248, 1975-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
18
被引用文献数
4

ポリスチレンの熱分解を流通式反応器を用いて行なった。分解温度330~370℃,大気圧下の分解では,分解生成物は大部分が室温で液状の分解油であり,分解ガスは少量(約0wt%)である。分解油のガスクロマトグラムをπ-パラフィの保持時間で区分し,その組成をかパラフィン換算の炭素数分布で表わすと,Cg,Cl8,C2C,付近にのみ成分が集中した特有な形状をしており,分解油からのポリスチレンの同定に用いることができるものと考えられる。また分解温度が高くなると分解油中のスチレンのモノマー,二量体,三量体の割合が増加し,他のトルエン,エチルベンゼン,クメン,α-メチルスチレン,1,3-ジフェニルプロパンなどの割合は,それぞれ減少することを示し,この結果とラジカル移動に基づく連鎖反応機構から予測される結果とは異なることを指摘した。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

あー、熱分解なら300℃くらいまでで抑制できるっぽい。 https://t.co/drZHq1tVax

収集済み URL リスト