著者
坂本 佳鶴恵
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.89-100, 2000-06-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
32

本稿は、ポストモダン・フェミニズムの理論枠組みの特徴とその展開の可能性を具体的に論じたものである。ポストモダン・フェミニズムは、デリダなどのポストモダニズムの思想の影響を受けながら、反本質主義と差異の重視を特徴として、独自に展開した90 年代の新しいフェミニズムの流れである。具体的には、意味カテゴリーや表象の問題に、新しい観点の分析をおこなっている。日本もふくめて、先進諸国では、自由主義の立場からフェミニズムに対する疑問や、フェミニズムがうまく取り組めていないさまざまなマイノリティの問題が提起されているが、ポストモダン・フェミニズムは、そうした問題に対処するための枠組みを提供しようとしている。ポストモダン・フェミニズムは、日本では、たとえば、近年のミスコンテスト、売買春をめぐる論争に対して、新しい観点を提供しうる。まだ多くの課題を抱えているが、これからの展開が期待される。

言及状況

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妄想?何を言っているのかコイツは笑 さすが情弱…笑 当の大椿ゆうこのツイート自体がミスコン批判であるし、フェミニズムのミスコン批判は昔からある。 https://t.co/TPPcQvWZDQ https://t.co/YNnCQBiCyw https://t.co/4cLW6Kkqip
それからポストモダンフェミニズムに対する理解が欠けていたなと反省。こちらの論文が参考になった。 https://t.co/v9gYPUQpns 特に、なぜ近代のフェミニズムが「女性」というアイデンティティから離れがちなのか(LGBTQ・クイア理論の取り組みなど)違和感があったけど、ポスト構造主義の思想がある
@ishtarist https://t.co/NjBQvp7Y6G これとか面白かったです。あー。そういやほんのちょっとだけ相対主義も噛ったなー忘れてたってなりました。家探したら相対主義の本も出てきたりして懐かしかった。

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