著者
金澤 一郎
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.97-103, 1989-03-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

ニューロン同士の情報伝達にかかわる化学物質である神経伝達物質の概念そのものが近年大きな変革をせまられている.かつてのように局在, 作用, 放出といった性質の他に最近では特異的レセプターの存在も重視されてきている.さらに, 同一ニューロンに二種類あるいはそれ以上の神経伝達物質が局在していることも明らかになっていることなどを概説した.さらに, このような神経伝達物質の基礎的知識の臨床応用として, ヒト神経疾患脳で測定されているが, その変動のパタンが単にニューロン変性の二次的現象としての減少, 形態変化を伴わない機能低下を反映した減少の他, 代償的増加など三つの基本的パタンがあることを述べた.

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