著者
大沼 晃 小林 康子 飯沼 一宇
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.285-290, 1997-07-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
17

発達障害941例のMRI中39例に神経細胞遊走障害の所見を認め, 特にsurfaceanatomy scanによる脳溝形成の状態と臨床症状との相関について検討した. 39例中痙性麻痺は25例, 筋緊張低下は6例, 運動麻痺を伴わない知的障害は8例に認められた. 完全ないし不完全な無脳回症7例では全例が痙性四肢麻痺を示したが, 厚脳回症例では8例中7例に運動障害を認めなかった. 典型的FCMD5例では全例に大脳縦裂に沿う幅広い脳回がみられ, 特徴的であった. 知的障害については, 脳回の形成障害が全般性の例ではほとんどが重度であったが, 半球性ないし局所性の例では様々であった. てんかんは21例に認められ, 11例が難治であった.

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