著者
上原 由紀
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.102-106, 2009-06-30 (Released:2014-11-11)
参考文献数
4

何らかの病原微生物による感染性腸炎は日常診療でよく遭遇する疾患である. このなかには食中毒も含まれています. 季節により起因微生物は異なり, 冬期はウイルス, 夏期は細菌が主体となります. 診断には十分な病歴聴取が必要で, 摂取した食物, 潜伏期間, 臨床症状および基礎疾患などから起因微生物を推定して治療方針を決定します. 便培養や寄生虫検査は診断および公衆衛生的側面からも必要です. 治療では抗菌薬を必要としないものが多く, 水分, 糖分, 塩分を不足する分だけ補うことが大切です. 食中毒を疑った場合は食品衛生法に従い保健所に届出を行います. 起因微生物の種類によっては感染症法に基づいた届出が必要なものもあります.

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