31 0 0 0 OA 女子手淫論

著者
秋元 洗二
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.T3, no.493, pp.67-74, 1914-01-25 (Released:2015-06-13)
著者
新井 貴博
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.512-520, 2011-10-31 (Released:2014-11-11)
参考文献数
13

目的: 従来, 水音, 冷水, 特定空間 (たとえば電車の中) などの, 聴覚, 触覚, 視覚刺激により, 尿意切迫感が起こることがあることは経験的に知られていた. 本研究では, 過活動膀胱 (overactive bladder: OBA) 患者を対象に, 聴覚刺激 (水音) が尿意に及ぼす影響を, 自覚症状と膀胱内圧測定により明らかにすることを目的とした. 対象: 2009年6月から2010年12月までの間に順天堂医院を受診した患者で, 尿意切迫感を訴え, OBAの症状診断基準を満たす57例を対象とした. 方法: 被験群50例では刺激のない状態と聴覚刺激下の2回, 対照群7例では刺激のない状態で2回, それぞれ膀胱内圧測定を施行し, 初発尿意時膀胱容量 (volume at FDV without auditory stimulation: vFDVa-), 最大尿意時膀胱容量 (volume at MDV without auditory stimulation: vMDVa-), 初発尿意時から最大尿意時までの時間 (time to urgency: tURG) を測定した. 聴覚, 触覚, 視覚刺激による症状誘発の有無について問診し, 過活動膀胱症状スコア (Overactive bladder symptomscore: OABSS), 国際前立腺症状スコア (International prostate symptom score: IPSS) は, 質問票により回答を得た. 結果: 被験群の26%が水音による尿意切迫感を覚えると回答した. また膀胱内圧測定では, 被験群で, 聴覚刺激 (水音) 下でのvFDVa-, vMDVa-, tUGRが, 刺激のない状態と比べて有意に減少していた. 水音によるtURGの変化率は, 被験群の74%で減少し, vFDVa-およびIPSSと強い相関を認めた. 結語: OABでは, 聴覚刺激 (水音) により尿意切迫感を覚える例が, 一般人口を対象とした報告に比べて多くみられた. また膀胱内圧測定で, 聴覚刺激 (水音) によりtURGの減少を認めることが, OABの有用なsurrogate markerとなるか, 今後検討が必要と考えられた.
著者
横山 和正 服部 信孝
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.60, no.Suppl.2, pp.s53-s59, 2014 (Released:2015-02-14)
参考文献数
25

ワクチンというと皆さんはエドワードジェンナーについて学生時代に学んだかもしれません.当時経験的に知られていたのは,牛痘にかかったヒトは天然痘にかからないですむ,もしくは天然痘にかかったとしても死に至らず天然痘感染による症状が軽くすんでいたことから治療への応用が検討されました.他の医師が行った実験治療では多くの死亡事故もあったようです.それを踏まえてジェンナーが行ったのは,天然痘予防のためのウシ天然痘(牛痘)のヒトへの接種実験でした.現在ワクチンという呼び名で一般化したこの試みは見事に成功し数多くの人命が救われ,184年後の1980年5月,WHO(世界保健機関)は天然痘の根絶を宣言しました.このようにワクチンは正しく使用すれば効果も高く,社会に貢献するのはあきらかですが例外もあります.本日参加された皆さんはワクチンの適応,時期,その限界や副作用についてもよく知っておく必要があると思います.繰り返しになりますが,ワクチンに限らず万人に対して同じ作用・効果を起こす薬剤は存在しませんし,個々のワクチン接種時の免疫状態によって効果や副作用が変化する可能性もあるのです.またご自身,家族,友人,会社,村,市,地方,県,国,世界と接種対象のスケールアップに伴いワクチンの主たる目的も変わってきます.ワクチンはもともと個人の体内に存在していない異物(非自己)を,皮下,筋肉注射,静脈注射,経鼻,経口ルートから投与し,個人のもつ免疫能を強制的に賦活させるものです.よって,場合によっては死に至るような重篤な副作用を起こす可能性が常にあります.今回の公開講座は広くワクチンの特集であり,他の演者からすでにそれぞれの分野における最新の報告が行われてきたかと思いますが,私の講演ではインフルエンザワクチンにより起こりうる神経系の副作用についてまずお話をします.また,最近話題になっている子宮頸癌ワクチンと神経系への副作用,さらには私の主たる研究である多発性硬化症のワクチンを利用した免疫治療が歴史的にどのように行われてきたかについて述べ,日本でも増加しているアルツハイマー病に対してのワクチンによる免疫治療とその誤算,最後に今後日本でもますます増えるであろう様々なワクチンにどう向き合うかの基本姿勢についてまとめて述べます.自己を病気から守るためには非自己である感染のみならず,自己に対しての過剰反応である免疫現象を理解することが必要不可欠なのです.

5 0 0 0 OA 寒燈夜話

著者
竹孫 閑人
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.T5, no.517, pp.73-76, 1916-01-25 (Released:2015-06-13)
著者
吉田 博
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.529-537, 1982 (Released:2014-11-21)
参考文献数
16

人水晶体が蛍光をもち加齢とともに増強することは良く知られているが, その分布はほとんど報告がない. 今回は蛍光強度および吸収度分布とその特性を正常および老人性核白内障水晶体で検討した結果を報告する. 正常人水晶体と, 混濁と核硬化の程度により分類した老人性核白内障水晶体を0.5mmの薄切り切片として, アミンコ社自記分光光度計と日立社蛍光分光光度計で蛍光および吸収測定を, オリンパス社マルチ測光顕微鏡で蛍光強度分布と吸収度分布をおこなった. 紫外部吸収スペクトルでは正常人水晶体の280nmの吸収極大は, 核白内障進行とともに変化はないが, 340nm-390nmの長波長側に吸収極大が形成された. 励起光395nmにおける蛍光強度も正常人水晶体で示す465nmの極大は, 核白内障形成とともに減少していくと同時にやや長波長の500nmに新しい吸収極大が表われ, 495nmに等放射点を形成した. 励起光400nmにおける蛍光強度は正常水晶体核部から次第に核白内障の進行につれて核部周囲に強く分布した. 紫外部および可視部吸収度分布は核部中心に変化がみられた. 正常人水晶体で低い吸収を示す核部は, 核白内障の進行とともにその吸収度を増し逆に山を形成した.
著者
TAKESHI NARA SACHIO MIURA
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.389-395, 2015 (Released:2015-11-17)
参考文献数
26

Chagas disease, or American trypanosomiasis, is caused by the parasitic protist Trypanosoma cruzi. 10 million people are estimated to live with this disease. Chagas disease is endemic to the Americas, which corresponds to the distribution of the insect vectors, blood-sucking triatomine bugs. The presence of many mammalian species as reservoir hosts and the occurrence of a long asymptomatic phase of infection that may last more than 10 years make control difficult. In the United States, domestic transmissions from triatomines to humans are rarely reported, but it is estimated that there are 300,000 people living with Chagas disease among Latin American immigrants. Patients with Chagas disease are also found outside the Americas, as well as in Japan, via international migration. Thus, there is a growing need to understand the current situation in non-endemic countries in terms of establishing better preparedness against the incursion of Chagas disease.
著者
呉 友慕
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.S11, no.577, pp.577_33-577_37, 1936-12-31 (Released:2015-06-12)
参考文献数
17
著者
原田 静香 杉本 正子 秋山 正子 岡田 隆夫 櫻井 しのぶ
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.480-489, 2013 (Released:2014-05-29)
参考文献数
42

目的:入院中の患者の退院調整において,訪問看護師が病院に出向き,直接退院調整に関与した場合としなかった場合で,在宅移行期に起きた家族介護者の状況の違いについて比較し,検討した.対象:都内急性期病院を退院した65歳以上の在宅療養者を主に介護する家族12名.方法:対象者のうち,入院中に訪問看護師が病院に出向いて行う退院調整を受けて退院した場合を「関与あり群」6名,入院中には訪問看護師の関与がなく病院で通常の退院調整を受けた場合を「関与なし群」6名とした.調査は事例ごとに自記式質問紙および,半構造化インタビューを行った.聞き取った回答は研究者が検討し分類した.退院調整から在宅移行時の経験や思いについては質的帰納的に分析した.結果:①関与なし群では,家族介護者の主観的な健康度が低く,介護負担感が高い傾向があった.②退院調整へ関与した専門職人数は,関与あり群が平均4.3名,関与なし群で平均2.8名であった.関与あり群は,病院と在宅ケア事業者の双方向の関与があったが,関与なし群は在宅ケア事業者の支援が少なかった.③保健・医療・福祉サービスの導入状況では,関与あり群は入院中にサービスの導入が計画され,退院後に追加導入はなかった.一方,関与なし群は退院後に介護力不足が顕在化し,サービスを追加導入していた.④在宅移行時の経験として,関与あり群は訪問看護師の支援に安心感を持ち,介護方法の指導を受け,介護を何とかやっていけると回答した.関与なし群は在宅移行時の不安感と,介護への戸惑いを感じていた.結論:訪問看護師が退院調整に関与した場合,①家族介護者は健康状態の悪化や介護負担の増大を回避できると示唆された.②退院調整に多職種が関与し,地域連携の促進が可能である.③入院中に的確な保健・医療・福祉サービスが導入できることが示唆された.④家族介護者は在宅移行期より安心感をもち,生活状況に合わせた支援が補完され,介護へ適応するための支援が行われていた.訪問看護師の関与のなかった場合は,介護負担が大きく在宅移行期の不安感や介護への戸惑いがみられた.
著者
鈴木 宏昌
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.520-528, 2010-12-31 (Released:2014-11-21)
参考文献数
54

かつて働き盛りの過労死の死因に急性心筋梗塞が多かったように, ストレスと循環器疾患, 特に虚血性心疾患発症との関連性は大きい. 最近, 心筋梗塞に酷似しているが似て非なるストレス性心疾患が新たにわかった. 家族の突然死や事故遭遇など予期せぬ出来事がストレスとなり, 突如胸痛や息切れを生じ, ST上昇や深い陰性T波, 心筋逸脱酵素上昇を認め, 急性心筋梗塞の疑いで心臓カテーテル検査を行うが冠状動脈は正常で, 左室心尖部が瘤状拡大し, 心基部は過収縮しばしば駆出路狭窄を生じる. 冠状動脈の支配領域に一致しない収縮障害で, 多くは1週間程度で自然回復する. 心筋逸脱酵素上昇は心筋梗塞に比べ軽度である. 本疾患は日本で初めて認識され, 急性期の左室収縮末期像が古来蛸漁で使われた蛸壺の形状に似ており「たこつぼ心筋症」と命名された. 多くが情動ストレスで生じることや閉経期以降の中高年女性に好発することが特徴である. 2004年の新潟中越大地震では震災直後に急増しそのほとんどが女性であった. 予後はおおむね良好であるが, なかには低血圧や心原性ショックを併発する. 気管支喘息重積発作, 肺炎, 重症筋無力症クリーゼ, てんかん発作, 人工透析中や気管内挿管後, 外科周術期など非心臓疾患や侵襲的検査, 治療などの様々な身体的ストレスでも発症する. 原因不明だが, 交感神経系亢進やカテコラミン過分泌の関与が疑われている. まれな疾患とはいえ, 幅広い医療領域で遭遇する可能性があり, まずは本疾患の存在を広く周知することが大切である.
著者
黒崎 碧 田中 恭子 江原 佳奈 清水 俊明
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.490-495, 2013 (Released:2014-05-29)
参考文献数
13

目的:被虐待児における認知および精神症状の特性について検討する.方法:当院を受診した被虐待児21例を対象に,臨床所見および心理検査所見を考察し,その特性につき検討を行った.結果:被虐待児の精神症状として,境界域知能,多動,衝動性,言語社会性の遅れなどがみられ,認知機能は偏りが大きく,特に習得度が低く,同時処理能力優位である傾向にあった.また,虐待の原因として考えられた要因には患児自身の疾病,養育者側の経済的問題や心身の疾患が存在するケースがみられた.結論:虐待の長期化は,子どもの発達を著しく阻害し,脳へのダメージも大きいといわれており,その後遺症として,発達障害に酷似した症状を引き起こすといわれる.虐待の早期発見と適切な介入等,長期的な心理社会的支援などの確立が急がれる一方で,虐待の影響が発達期の脳発達に及ぼす影響をさらに多角的に検討を深め,多様性に富む臨床像に対する支援の方向性を見出す必要性があるものと思われた.
著者
秋元 洗二
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.T8, no.553, pp.87-114, 1919-01-01 (Released:2015-06-12)
著者
山城 雄一郎
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.25-34, 2014

近年,細菌の検索に導入された菌の遺伝子DNAやリボゾーム16SrRNAをターゲットにした分子生物学的手法の普及により,ヒトの腸内細菌の動態が,培養不可でそれまで知りえなかった菌も含め,より詳細に明らかになってきた.ヒト成人の腸内細菌には,約500~1,000種,100兆個の菌が生着し,その構成の割合は食事(栄養)の影響を受けて生涯を通して変化し,また内的,外的な両方の環境の変動にも修飾されて敏感に反応する.腸内細菌構成菌の変動は,分子シグナルを介して宿主の代謝と免疫など,生理,生化学的機能に影響し,宿主の健康と病的状態に密接に関係する.胎児期に無菌の腸管は,出産時に産道を通過する際に母親から菌を獲得し腸管内へ生着が開始する.母乳栄養児では生後3ヵ月頃までにBifidobacteria優位の菌叢になり,生後6ヵ月頃には全体の90%以上を占めるようになる.しかし離乳食の導入に伴い,人工栄養児のそれと次第に差異は縮小する.他方未熟児は帝王切開(帝切)で出産する例が多く,母親から出産時に菌を獲得する機会を逸し,NICU等の環境から得る菌が最初に腸管へ生着する結果,腸内細菌構成の異常(dysbiosis)を生じ,新生児期の感染や壊死性腸炎(NEC)等の病的潜在リスクとなる.いわゆる善玉菌の腸内細菌,特にBifidobacteriaは,消化吸収,免疫を含む腸管防御等の腸管機能や解剖学的発達,成長に重要な役割を果たす.腸内細菌と食事(栄養)は,相互に密接な関係を有する.食習慣は腸内細菌構成に影響を与え,蛋白質や動物性脂肪(高飽和脂肪酸)の食事摂取が多いとEnterobacteriaceae(Preteobacteria)の割合が多く,高炭水化物食はPrevotellaが増加する.腸内細菌は,食事中の難消化性炭水化物(食物繊維)を代謝,発酵し短鎖脂肪酸(SCFs)の酢酸,プロピオン酸,酪酸を主として産生する.酢酸とプロピオン酸は宿主の,酪酸は直腸上皮細胞それぞれのエネルギー源となる.また,腸内細菌は胆汁酸代謝,食事由来のcholine代謝に関与し,前者は脂質代謝や糖代謝,後者は動脈硬化の進展に関係する.世界的な流行の様相を呈する肥満の元凶は,近代の社会環境の変化に基因したエネルギー摂取と消費のアンバランス,すなわち "西洋食" と称される高カロリー,高(飽和)脂肪食の摂取にある.高カロリー,高脂肪食はFirmicutes, Proteobacteriaの増加,Bacteroidetesの減少など,腸内細菌構成の異常dysbiosisを招く.これらの増加した菌はエネルギー産生や抽出能が高く,宿主の脂肪組織を増加させる.さらに細胞毒性かつ炎症惹起作用のあるリポポリサッカライドを産生し血中に吸収され(endotoxemia),軽度でしかし慢性の炎症を生じる.そのため,炎症性サイトカインが分泌され,インスリン抵抗性の原因となる.インスリン抵抗性が長期化すると2型糖尿病(T2DM)やその他のメタボリック症候群の高リスク因子となる.共同研究者の佐藤淳子ら(順天堂大学代謝内分泌科)は,T2DM患者の腸内細菌が健常者のそれと異なり,その20数%で菌血症を伴うことを世界で初めて発表した.腸内細菌の異常は毒性のある二次胆汁酸産生を増加し,肝に運ばれ肝細胞癌の発症の原因になることをがん研究会の大谷らは報告している.大腸癌の一部も二次胆汁酸がその発症に関与していることが示唆される.腸内細菌と宿主の免疫,代謝等の密接な関係から,腸内細菌のdysbiosisが宿主の健康と疾病に影響を及ぼす学術的エビデンスが近年急速に蓄積されてきている.これに伴いProbioticsによる健康管理,疾病の予防や治療をも見据えた研究も活発になり,近い未来の医療に大きなインパクトを与えるものと期待される.
著者
堂前 章
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.7-11, 1956-02-10 (Released:2014-11-22)
参考文献数
15

ニコチンの呼吸作用殊にその惹起する無呼吸の機序を検討し, 次の様な結果を得た. ニコチン靜注後に来る一過性初期無呼吸は犬, 猫では呼息性, 兎では吸息性で, 肺から発して迷走神経中を上行する反射による. 二回目の長い無呼吸は呼息性で, 従来謂われた様な先行する過呼吸の代償ではなく, ニコチンの中枢作用に基ずくものと思われる. ニコチンの反覆投与による呼吸反応の減退は, 少くも一部は中枢乃至上行性経路の興奮性変化により, 従来の如くニコチンのクラーレ様末梢作用のみでは説明しきれない. 大量のニコチンによる呼吸停止は, 中枢麻痺によるものではなく, 筋神経接合部のブロツクによる. 上述のエコチンの諸呼吸作用--初期無呼吸一過性呼吸興奮, 第二無呼吸, 更に大量のニコチンによる筋神経接合部麻痺-これらは皆ヘキサメトニウムによつて拮抗消失される。
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.M21, no.36, pp.36_36-36_37, 1888-06-30 (Released:2015-06-18)