著者
佐々木 中
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.47-68, 2007-06-30 (Released:2017-07-14)

さまざまな宗教現象において、「享楽」と呼ぶべき何かがあると考えうる時点は少なくない。宗教の享楽とは何か。この問いに答えるための予備考察として、ジャック・ラカンの晩年に見られる「享楽の類型学」と呼びうる部分を簡潔に整理し、享楽の定義から始めて「絶対的享楽」「二つのファルス的享楽」および「対象aの剰余享楽」という、いくつかの享楽の類型を提示する。そして、それらの概念が明らかに「宗教的」なものと関係があり、宗教現象分析のための概念として使用可能であることを指摘する。また、彼が最後に提出した「大他者の享楽=女性の享楽」が、他の享楽を「超過する」ものであるばかりか、神秘家の伝統に関わるものとして、精神分析自体の「歴史的限界」を露わにすることを呈示する。

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