著者
上田 宏
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.123-129, 2007 (Released:2008-08-31)
参考文献数
20

サケがどのように生まれた川(母川)を覚えて回帰するかは,生物学上の大きな謎の一つである.北洋から北海道の母川に回帰するシロザケ,および湖に生息するヒメマスとサクラマスを用いて,外洋におけるナビゲーションのメカニズム,ホルモンによる回遊行動の制御メカニズム,および母川のニオイを識別するメカニズムなどを多角的に解析した.動物行動学的には視覚機能を用いて直線的に回帰する母川回帰行動,生殖生理学的には脳から分泌されるサケ型生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(sGnRH)が母川回帰行動を主導的に調節すること,神経生理学的には嗅覚機能を用いて各河川水に溶解している河川固有なアミノ酸組成をサケが識別していることなどが明らかになってきた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (4 users, 4 posts, 20 favorites)

論文読んで、へぇーって思ったこと •サケはめっちゃ鼻がいい •サケの体内時計は正確 数千キロ先の川を目指して、川の匂いや太陽の向きなどを頼りに到着時間を計算しながら泳いでいるらしい
考えれば考えるほど不思議だ。。ちなみにこれ結構面白かった。> PDF ”サケの感覚機能と母川回帰” http://t.co/sdeKv1NA

Wikipedia (1 pages, 1 posts, 1 contributors)

収集済み URL リスト