著者
山口 晴幸
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.49-78, 2013-06-01 (Released:2017-07-07)
参考文献数
3
被引用文献数
1

地盤を構成する土の水質浄化機能,汚染物質への緩衝作用,地下水・土中水への化学成分供給能力などに関する土の環境化学的特性を解明するためには,各種化学成分の主要な供給源となる植物の枯死・腐植化に伴う化学成分組成の変質を把握し,地盤の深さ方向における主要化学成分の動態について評価することが重要となる。ここでは,まず樹葉を対象に,「生葉」が枯死し「枯葉」として落葉し,さらに生物的腐植・分解作用を経ていずれは安定した土壌有機物となる,土壌形成に転化する一連の過程について,元素レベルからの考察を試みている。さらに植物起源とする土壌有機物の腐植・分解過程で生成・溶脱される多種多様な化学成分は,土や土中水の化学成分組成を支配する重要な要因となっていることを,深度方向における地盤の主要な化学成分組成の推移傾向との因果関係から明らかにしている。

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「植物性有機物の分解に伴う土壌の化学成分組成の 動態に関する考察」 https://t.co/kgxMbeLeop

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