著者
三嶋 公明 杉山 日出男 江川 文英
出版者
日本芝草学会
雑誌
芝草研究 (ISSN:02858800)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.133-140, 1978-10-30 (Released:2010-06-08)
参考文献数
7

1.アンケートによれば, ゴルフ場 (芝地) に於いては一般農業では有益な土壌動物であるミミズも害であると考える人が77.4%, 殺したいという人が65.3%であった。2.被害の目立っ時期は, 5・6月の梅雨期と, 9・10月の台風期の2回で, 雨が多い時, ミミズの活動が活発になる。ゴルフ場に於いて害となるミミズに対する有効的な殺体剤を探索するために, 27種の殺虫剤, 殺菌剤, 展着剤を用いて, 単剤, 混剤等の42項目で殺体効果と追い出し効果を調査した。3.殺体効果はティーサポニン, TSG7703, TSG7704, PHC剤が極めて優れた効果を示し, 次にメソミル剤, CVP剤がよく, MEP剤, カルタップ剤, 殺ダニ剤, 殺線虫剤, 殺菌剤は効果が認められなかった。4.追い出し効果はティーサポニン, 石灰イオウ合剤TSG7704が優れた結果を示した。殺菌剤は一般に, 追い出し効果のみが, 少し認められる。5.ミミズの被害を抑えるには.地表近くで活動をする時期, 朝方, 糞塚の多発地を中心に, 追い出し効果と殺体効果のある薬剤で水量をたっぷり散布するのがよいと思われる。

言及状況

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芝草研究1978年10月 [論文]ゴルフ場におけるミミズの被害と殺体剤の検討 茶の実から抽出したティーサポニンと各種薬剤の効果比較。希釈濃度によっては追い出し効果だけで復活する例もあるようだが、狙って撒くのは難しそう。 https://t.co/2qBPozFApB

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