石村 源生

投稿一覧(最新100件)

------------------------------------------------------ “学習”という言葉はあまりに一般的で,それがそこかしこで当然のように行われており,しかも簡単に観察・記録できるかのような印象を与える.しかし本書は学習というものが,実はいかに“記述しがたいもの”であり,なおかつ“ありそうもないこと”なのかを明らかにしている.そしてそこから逆に,学習が起こり ...
------------------------------------------------------ 「学習という不可思議な現象がその多様性を維持しながら,システムとして存在する,そうした条件」を明らかにするためにこそ,磨きに磨き上げた,解像度の高い観察装置が必要なのである.本書はまさに,その観察装置の彫琢の履歴であると言えよう.読者である我々もまた,その観察装置を用いて,“ありそうもない ...
------------------------------------------------------ これらの状況を概観すると,今日,“ある明確な目的の周辺に拡がる比較的安定性の高い構造を持った自由な試行錯誤の空間”という学習にとって理想的な風景は,我々の埋め込まれた学習環境においては――今や,そして未だ――極めて稀少であると言わざるを得ない.そして,この稀少な風景を構成するメカニズムを読 ...
------------------------------------------------------ オープンエデュケーションを活用して現代社会の学習資源の不足を埋め合わせるには,おそらくきめ細かく信頼できる学習環境を個々の学習者のニーズに合わせて提供する“キュレーター”の役割を果たす者が,今後組織の内外,社会のそこかしこで活躍する必要があるだろう.科学技術と社会との接点においては,“科学 ...
------------------------------------------------------ 実際,オープンエデュケーションのもたらすインパクトは小さくない.しかしこれはあくまで学びの自由化であって,それを個々人がどう使いこなすかどうかはまさに「自由競争」なのである.またオープンエデュケーションは,今のところ高信頼性組織のような極度にセキュリティーが重視され,専門分化が進んだ現場に ...
------------------------------------------------------ 本書で採りあげられているような“科学技術と密接な関わりを持つ組織”ではないが,ある意味官僚組織などは“失敗が許されない”高信頼性組織の一典型と言ってもよいのではないだろうか.実は,そのような状況下での“可能な限りの適応”の一形態が,いわゆる“霞ヶ関文学”と呼ばれるものなのかもしれない. - ...
------------------------------------------------------ “学習資源の不足”は,現代社会の組織・個人に共通する難問である.社会の成熟化(流動化・複雑化)に伴って組織の活動目的,個人の学習目的の自明性がますます失われてきている.社会の流動化は,昨日まで正当と思われた学習目的の正当性を突然失わせる.社会の複雑化は,組織の活動目的や個人の学習目的の果て ...
------------------------------------------------------ つまり,活動目的の曖昧さと,学習資源の不足は,ともに学習動機の不充足という問題を引き起こすという意味で等価である.そういう意味では,“組織の活動目的の曖昧さは広義の学習資源の不足である”と言ってもよいのかもしれない.この考え方を敷衍すると,“個人の学習目的の曖昧さもまた,広義の学習資源の不 ...
------------------------------------------------------ 従って,極めて悲観的な言い方をすれば,学校とは,架空の評価基準によって構築された「空洞の共同体」なのであり,“学習の達成を定義すること”は原理的に不可能なのである.この原理的不可能性を踏まえずに学校現場に“真正性”をもたらす目的で社会的実践を埋め込もうとする試みは,倒錯的にならざるをえない ...
-------------------- 放射線に関する知識と不安度などに関する調査データです。東京都在住の登録モニタ320人へのネット調査。鈴木努(2014)「放射線に関する知識測定と不安の要因分析における諸問題」『科学技術コミュニケーション』15:3-16.(http://hdl.handle.net/2115/56440)で用いたデータです。 --------------------
[あわせて読みたい] 江守正多 (2013): 地球温暖化問題における専門家の責任と社会の責任: シンポジウム「地球温暖化問題と科学コミュニケーション: 哲学者と科学者と社会学者が闘論」に「科学者」の立場から参加して. 科学技術コミュニケーション, 14, 46-54. URI: http://hdl.handle.net/2115/53765
すごいな。パス解析までやってる。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002785458
職種 内閣官房任期付職員 職務内容 (1)内閣におけるITを活用した国際広報戦略の企画・立案・実施 (2)英語版首相官邸ホームページ及びツィッターやフェイスブック等ソーシャルメディアでの英語での発信、及びその企画・立案・運営 求める人材 グローバルな視点で、政治、経済、環境問題、生活、文化、教育等において高い知識を有し、英語に精通している者(英語で相手の意見を聞き、自分の考えを論理立てて説明す ...
参考文献。 これも拙稿ですが、CoSTEP初期のプロジェクト型学習プログラムをケースとした、教育・実践と連携した評価手法の開発に関する論考です。 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/36211
--------------------------------- シナリオ型防災教育教材の開発プロジェクト 【論文紹介】小学生に対する防災教育が保護者の防災行動に及ぼす影響  小学生を対象とした防災教育が、児童の感情や認知に変化をおよぼす可能性と、これらの変化が保護者の防災行動に影響する可能性を明らかにした論文です。  具体的には小学校5、6年生135名を対象に、「恐怖感情」、「脅威への脆弱性」 ...