著者
Mojica L.E. Reforma M.G.
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.19-30, 2010-06 (Released:2011-07-26)

玄米は白米よりも栄養分を多く含んでいる健康食品として知られている。玄米は、その消費による健康面の効果だけではなく、経済的かつ生態的な面でも効果を有している点においても評価されており、フィリピンでも再び見直されてきている。多くの研究が玄米消費による健康上の利点を証明している。それらの利点はよく知られているのであるが、本稿では、玄米の需要維持に関する障壁の克服と玄米需要の機会増進という目的の達成とともに、玄米流通のレベルと消費動機、玄米の購買行動と消費行動について明らかにすることを研究目的とする。玄米はロスバニオスとマニラの市場において入手することができる。しかし、ロスバニオスの小売店と比較して、マニラの小売店においては、より多くの銘柄や包装サイズのものが提供されており、より積極的なマーケティング戦略が実施されている。ロスバニオスにおいて実施した消費者調査では、健康維持への動機が消費者を玄米の購入・消費に導いている。彼らは、玄米の重要な属性としてその栄養価値と有機物性を重要視している。健康食品としての玄米のポジショニングは、それ故により多くの情報活動を通して強化しうる。消費者は一般的に玄米を好み、白米の代替品として利用し又は白米と混ぜて利用していた。しかしながら、彼らの健康への関心と玄米に対する嗜好レベルは、彼らの玄米に対する購買行動と消費行動には直接的に表れていない。現在の消費者は、まだ玄米のいわば偶発的な購買者であり利用者であるに過ぎない。調理や料理、食の質・食感、効用の点における便益性のような抽象的な健康の範囲を越えた議論が必要である。玄米に対する一般的な嗜好レベルと消費者の知識の向上は、玄米に関する需要開発の機会の可能性を示している。長い調理時間と食の質・食感に関する問題点を処理するため、また最終的に玄米需要を維持するためには、玄米を主たる原材料、基本的な原材料として利用しうるより多くの調理・加工方法が消費者のために開発され導入されなければならない。

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