著者
大森 誉紀
出版者
愛媛県農林水産研究所
巻号頁・発行日
no.7, pp.42-52, 2015 (Released:2015-06-08)

耕地内の自然循環機能を活かして,除草剤や殺虫剤を使用しない水稲栽培技術の確立をめざし,耕地生態系農法確立試験ならびに有機栽培技術確立実証試験として,無農薬栽培を28年間実施した。試験開始初期は雑草害や病虫害の発生がなく,慣行区並みの収量が得られた。試験開始6年目から雑草害が顕著となり,収量が低下した。耕地生態系は不安定な系であるため外部からの影響を受けやすいが,雑草の発生量を人為的に抑制することで水稲収量を慣行並みとすることが可能であった。次いでイネクロカメムシ等害虫が多発した。谷あいの狭小な試験水田では,周辺の自然生態系から害虫が侵入しやすく,農薬不使用では害虫密度を被害許容水準以下に管理できず,収量低下の要因となった。

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なぁにこれぇ 「水稲無農薬栽培を28年間継続した水田における収量の年次変動とその要因」 https://t.co/otwOgtlbt2

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