著者
田中 真弓
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.411-426, 2000-10-01
被引用文献数
12 3 7

信濃川活褶曲地帯最南部に位置する十日町盆地を対象に,空中写真判読と詳細な地形・地質調査から,活褶曲と活断層の関係と褶曲運動の運動様式について考察した.当盆地に広がる約50万年前以降に形成された河成段丘群には,基盤である鮮新世から更新世にかけて堆積した魚沼層群の東翼より西翼が急傾斜という,非対称な向斜構造と対応した累積的な変形が認められる.またこの河成段丘群は,既知の活断層である十日町断層・珠川断層・津南断層と新たに認定した小根岸断層・霜条断層・宮栗断層による変位を受けている.当盆地内の活断層の活動度,変位地形から推定した断層面と地質構造の関係から,各断層をタイプ分けした.さらに,十日町盆地の活構造の活動を総合的に検討することを試みた.その結果,当盆地の褶曲運動は,少なくとも約50万年前から現在まで継続しており,盆地南部より北部において活発であることが明らかになった.また,当盆地の水平圧縮速度は1.4~2.7mm/yrより大きいと予想される.

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