著者
鈴木 寛一
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.657-663, 1999-10-15
参考文献数
14
被引用文献数
3 5

液状食品の粘性及び粘弾性を簡便・迅速に評価する新しい解析理論と測定法を提案した.共軸二重円筒の環状路に試料を入れ,内筒(プランジャー)を定速で上方又は下方に微小距離移動させる場合に内筒壁面に作用するずり応力を二重円筒の半径比,試料へのプランジャーの浸入距離,プランジャー移動速度等の条件で理論解析した.その理論から,ずり応力に含まれる粘性寄与分と弾性寄与分を分離して算出する方法を考案し,試料の粘度と粘弾性と求める理論式の有用性を検討した.用いた液体試料は,ショ糖水溶液等のニュートン流体とマヨネーズ,ケチャップ,ドレッシング,ガム類水溶液等の液状食品である.本研究で以下のことが明らかとなった.(1) 本法では,プランジャーを移動させる瞬間の荷重値から各試料の粘度(又は見かけ粘度)を測定できた.(2) 続くプランジャーの微小移動に伴う荷重値変化からt=0での接線を求めることで粘弾性が評価できた.(3) 以上の結果より,本研究で提案した粘性と粘弾性の測定理論と方法の有用性を認めた.

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