- 著者
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矢野 昌充
- 出版者
- 日本食品保蔵科学会
- 雑誌
- 日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.1, pp.51-55, 2003-01-31
- 被引用文献数
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キウイフルーツ生産量変動を図1に示した。キウイフルーツは、20年の間に生産者・消費者双方にとって重要な果実への仲間入りを果たした。この20年間は、生産・消費が急激に増大した時期、消費不況による生産の調整期、そして近年の新たな発展に向けての萌芽期とに分けられる。これらを詳細に観察すると次のような解釈になる。これまで経験したことのないイメージの果物のもの珍しさから需要、供給共に急激な成長を遂げたものの、追熟メカニズムの未解明が原因で適切な品質管理ができず、結果酸っぱくて硬いまま店頭に並べられたキウイフルーツは次第に消費者の支持を失い、生産規模縮小を余儀なくされた。その後品質管理の徹底と新品種導入によるイメージチェンジで、新たな取り組みが始まり、消費者に新規果物としての支持復活の兆しが見え始め、現在に至ったと解釈できる三つのステージである。