著者
南 康夫 與儀 剛史 酒井 啓司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.345, pp.1-4, 2005-10-13

光ビート分光Brillouin散乱法を用いて熱フォノン共鳴を観察することで固体(溶融石英)及び気体(窒素ガス)の音速を測定した.従来の光ビート分光Brillouin散乱法を用いて超音波吸収係数の小さいサンプルの1〜100MHz域でのBrillouin散乱スペクトルを測定すると, スペクトルの半値半幅は吸収係数により算出される値に比して大きなものとなる.これは光とフォノンの相互作用時間がフォノンの減衰時間に比べて短いことが原因である.そこで熱フォノンを共鳴させ, 共鳴による鋭いスペクトルを測定することで, 周波数分解能が飛躍的に向上した.溶融石英については音速の測定精度が3桁程度向上し, 0.0014%の精度で測定できた.

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