著者
伊澤 華子 青柳 康夫
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.459-465, 2006-09-15
被引用文献数
6 12 9

キノコに含まれるACE阻害物質について,野生,栽培種,市販品の食用キノコ計23種を調査した.熱水抽出物のACE阻害活性を調べた結果,シメジモドキ,スミゾメシメジ,ホウキタケ,コウタケなどのキノコに強い阻害活性が認められた.各キノコの抽出固形物のIC<SUB>50</SUB>は,ヌメリスギタケ(野生種,栽培品),コウタケ,ホウキタケ,スミゾメシメジの順で強いことが示された.透析膜による分画では,キノコの種類によりACE阻害を示す物質に特徴があることが示された.<BR>シメジモドキの70%エタノール抽出画分を種々のクロマトグラフィーによる分画を行った結果,ACE阻害物質が単離され,ニコチアナミンであると同定された.シメジモドキに含まれるニコチアナミン量は13.2mg/dry 100gであった.<BR>また,他の23種のキノコについて,ニコチアナミンの有無を調査した結果,ホウキタケに28.7mg/dry 100g含まれていた.イッポンシメジ科ではシメジモドキ以外には含有が認められなかったが,ホウキタケ科では他の種にも存在が認められた.

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