著者
岩田 亮 平野 重雄
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.3-10, 2009-03-01
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

設計におけるアイデアは手描き(スケッチ)によって創出されるといっても過言ではない.この考え方を仮に肯定するならば,設計者に要求される能力とは,思考しながら線を引ける能力である.定規や二次元・三次元CAD などポインティングデバイスを介して線を引いている時,手描きに比べ,人の頭脳が働いていないことは感覚的にわかる.考えながら線を引く作業を大局的に捉えれば,工業的な判断力と思考力を培う助けとなる. 一方,三次元CAD の利便性も顕著なことは事実であり,利用しない理由は見つからない.そこで,三次元CAD を設計ツールとして,アイデアを具現化する際の手描きの重要性について考察した. 本論では,1)CAD の有用性とほころび,2)手描きの利便性,3)図面としての手描きの文化,4)直感的な線と色が創りだす独創性,5)教育における基礎とツールの連関について述べる.

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