- 著者
-
石川 宏之
- 出版者
- 日本都市計画学会
- 雑誌
- 都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.3, pp.193-198, 2009-10-25
- 参考文献数
- 6
本研究では、地方都市中心市街地において来街者の回遊行動と小規模賃貸店舗の展開との視点から街路特性と店舗特性を捉え、歩行者通行量を増加させる条件と新規経営者の出店を促進させる条件について明らかにすることを目的とする。八戸市中心市街地を事例として店舗分布と来街者の回遊行動との関係性、小規模賃貸店舗の新規経営者の属性や出店理由・問題点を考察する。平日昼間の歩行者の追跡調査と、小規模賃貸店舗に対するアンケート調査・聴き取り調査を行ない、結果は以下の通りである。中心市街地の歩行者を増加させるには、店舗数を増やしある程度ひしめき合わせ、来街者をゆっくり歩かせて、中心市街地の回遊性を高めることが必要である。新規経営者の出店を促進させる条件は、賃貸料を補助する制度を設けて異業種の新規店舗を誘致し、客層に合った街並みを創ることが必要である。