著者
高橋 淳
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 = Electrocardiology (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.242-244, 2009-06-04
参考文献数
7

心房細動(AF)の根治を目的としたカテーテルアブレーション治療は,AFの多くが肺静脈内心筋起源の心房期外収縮を契機に発生するという発見以降,めざましい進歩を遂げてきた.肺静脈隔離アブレーションは,各肺静脈を個別に隔離する方法から始まったが,施行例増加とともに再発や合併症の問題が浮上してきた.そこでわれわれは,同側上下肺静脈の広範囲同時隔離法を考案し,良好な成績を収めた.その後,画像システムの進歩により左房や肺静脈の解剖的把握が可能となり,発作性AFに対するアブレーションは一般的な治療法となりつつある.一方,慢性AFに対しては各種アブレーション法が考案されており,成績も徐々に向上してきた.しかし,慢性AFでは焼灼範囲が広くなるため合併症リスクも高く,より安全性の高い手技の開発が望まれる.

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