著者
木村 俊之
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.57-62, 2010-02-15
参考文献数
24
被引用文献数
2 6

近年の疫学的研究により、食後高血糖が心筋梗塞などの動脈硬化性疾患に対する独立した危険因子であることが明らかにされ、食事後の血糖のコントロールが糖尿病予防のターゲットと考えられている。我々が摂取している食品成分の中には食後血糖値の上昇を穏やかにするものがあり、食習慣に取り入れることで糖尿病の予防効果が期待される。桑葉は古くから糖尿病の予防効果が謳われてきた素材であり、科学的アプローチにより、その有効成分、メカニズム、効能などが解明されつつある。本総説では、桑葉の糖尿病予防食素材への可能性と筆者らの取り組みについて解説する。

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