著者
杉本 諭
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.155-161, 1997-08-20

半側無視の有無や重症度を検査するための方法が数多く報告されている。しかし検査場面の成績が,無視現象全てを反映しているとは限らず,検査場面と日常生活及び訓練場面での成績が解離する場合がある。したがって検査場面だけではなく,日常生活や訓練場面における行動観察が必要である。また半側無視は視覚情報や電気刺激,体幹回旋など様々なモダリティーにより影響を受ける可能性があるため,同じ検査であっても使用するモダリティーの違いにより成績が異なる場合が多い。したがって半側無視に対する理学療法を行う際には,どのようなモダリティーが無視の改善に有効であるかを評価し検討していくことが重要でる。

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