著者
荒牧 賢治
出版者
Japan Society of Colour Material
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.151-155, 2012-04-20

リオトロピック液晶は界面活性剤や脂質が溶媒中で形成する規則構造をもった集合構造であり,濃度,温度を調整することによって得られる。粘稠な性質をもつため,リオトロピック液晶中に水あるいは油を分散させることで高い粘性をもつゲルエマルションが得られる。ここではヘキサゴナル液晶(H<sub>1</sub>)やミセルキュービック相(I<sub>1</sub>)を用いたO/H<sub>1</sub>型,O/I<sub>1</sub>型のゲルエマルションの調製法と粘弾性特性について簡単に述べたあと,透明ゲルエマルションの調製について詳述した。通常のエマルションと同様に,O/H<sub>1</sub>型,O/I<sub>1</sub>型ゲルエマルションは連続相と分散相との屈折率差のため,白濁している。しかし,グリセリンを加えることで透明なO/H<sub>1</sub>型およびO/I<sub>1</sub>型ゲルエマルションを得ることができる。グリセリン濃度を変化させたときに,透明ゲルエマルションが得られる組成と,I<sub>1</sub>相と油相の屈折率が一致する組成が同じことから,連続相と分散相のコントラストマッチングにより透明ゲルエマルションが得られたことがわかった。

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こんな論文どうですか? ゲルエマルションの透明性制御(荒牧 賢治),2012 https://t.co/3WIruob7oe リオトロピック液晶は界面活性剤や脂質が溶媒中で形成する規則構造をもった集合構造であり…
こんな論文どうですか? ゲルエマルションの透明性制御(荒牧 賢治),2012 https://t.co/SADFA5UJkp リオトロピック液晶は界面活性剤や脂質が溶媒中で形成する規則構造をもった集合構造であり…

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