- 著者
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小西 春江
- 出版者
- 園田学園女子大学
- 雑誌
- 園田学園女子大学論文集 (ISSN:02862816)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, pp.233-247, 1991-01-31
1. 1989年7月4日〜31日の一般家庭の一週間の朝・昼・夕・間食の献立と使用した食品名を自由記入で食生活の実態調査をした。2.調査対象は,本学国際食文化コースの家庭97,食物栄養専攻の家庭87,一般主婦72,本学教職員家庭19で回収率は35%で,調査対象の家族像は,前回とほぼ同様であった。3.夕食の料理様式は,和洋中折衷型が45〜50%,和風37〜43%であり,調理操作は,なま物料理が22〜25%,和え物・サラダ料理が20〜22%で,夏の季節の特長を示していた。4.夕食の料理数は3品が28%で一番多く,副食に使用された食品数は8種類が多く,朝食では7種類だった。5.食事内容で目立ったことは,一世代は焼き魚やコロッケが以外に多く,二世代はみそ汁,サラダ類が目立ち,三世代は和え物,肉・野菜炒めが多く,漬物,野菜の煮物は各世代にわたってよく食べられていた。6.冷凍食品の利用度は,専業主婦・有職主婦の差は少差で,調理済み食品の利用度は専業主婦13%,有職主婦18%であった。7.朝食の主食形態は,前回とほぼ同じだがシリアル利用者が一世代に多くあった。8.朝食の米飯主食型の副食は,卵料理は一世代で,漬物やみそ汁は二世代,三世代でよく食べられ,パン主食型では,牛乳は一世代と三世代,生野菜,果物,ハムは一世代に多く,卵料理は二世代や三世代で多かった。9.卵の使用方法は,朝は米飯主食型は卵焼き,パン主食型は目玉焼き,ゆで卵,ハムエッグなのに対し夕食は揚げ物の衣,ハンバーグのつなぎ用で1人1個ずつではなかった。10.朝食の食事内容は,1986年と大きな差がみられず,また夕食の副食に現われた食品数も朝食と同じ程度の平均7.5種で,飽食日本は宴会の食べ残しだけで健康づくりのための生活指針は,一般国民には浸透していなかった。この10月にライフスタイルにあわせて見直した指針に改訂されるらしいが,毎日の食生活のつけは,何十年後の自分の健康に影響することをもっと認識させる食教育の必要性を感じた。