著者
竹内 貞男
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.430-444, 1990-11

第30次南極地域観測隊は, 隊長江尻全機以下54名で編成された。このうち昭和基地の越冬隊は江尻全機越冬隊長以下29名, あすか観測拠点の越冬隊は召田成美越冬副隊長以下8名である。夏隊は, 副隊長竹内貞男以下17名で編成され, 運輸省船舶技術研究所, 日本鋼管(株)からの2名および南極条約に基づく交換科学者として中国から2名, ノルウエーから1名が同行した。1988年11月14日東京港を出港した「しらせ」はオーストラリアのフリマントル港に寄港した後, 12月17日ブライド湾に到着した。あすか観測拠点での越冬用物資およびセールロンダーネ山地での地学, 生物, 雪氷調査用器材約120tを揚陸した後, 越冬隊員8名と夏期調査隊員(交換科学者1名を含め9名)を残し12月26日昭和基地へ向かった。昭和基地には12月29日に到着, 輸送(約820t), 建設作業, 野外調査等を1989年2月23日まで行った。これまでの間に多目的衛星データ受信システムの建設を行い, 2月1日には越冬交代を行った。「しらせ」は第29次観測隊のセールロンダーネ山地における事故の救援に向かい, 救援活動を終えた後, 第30次夏の調査隊員をブライド湾で収容して昭和基地へ戻った。3月4日第29次越冬隊員と第30次夏隊員, 交換科学者を収容した「しらせ」は昭和基地沖を離れ, 海洋観測を実施しながら東航を開始し, オーストラリアのシドニー港に3月21日入港した。観測隊員はここで下船し, 28日空路成田空港に帰着した。

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