著者
内藤 靖彦
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.406-423, 1999-11

第25次南極地域観測隊は越冬隊36名, 夏隊11名の構成のもと, 1983年11月14日東京港を出発した。25次隊には観測隊員以外に, 本部委員1名, 外国交換科学者1名(アメリカ), 報道関係者5名(新聞取材2名, テレビ取材3名), 造船関係者5名の計12名が同行した。「しらせ」就航により輸送量の増大や早期の接岸が期待され, 新発電棟設備の工事など多くの夏作業が計画された。12月14日には氷縁に到着したが, 18日には昭和基地北42.7マイル地点で厚さ10mに及ぶハンモックアイス帯に遭遇し, 輸送の遅れが懸念された。幸いハンモックアイス帯を無事突破, 1月5日には6年ぶりに接岸に成功し774トンの物資輸送を行った。昭和基地方面における新発電棟関連の工事などすべての活動を1月末までに終了し, 「しらせ」は2月1日反転北上, セールロンダーネ山地地学調査のためブライド湾に向った。2月3日よりL0,30マイル拠点への輸送, 雪上車組立, 小屋設置の諸作業を行った後, 地学旅行隊は12日から23日の期間で調査を実施した。地学調査と並行し「しらせ」はブライド湾, グンネルスバンク域において海洋観測を実施した。乗員に患者が発生したため予定を変更し, 2月23日反転北上し, ケープタウンに向かった。2月3日ケープタウン入港, 患者は無事下船, 2月5日ポートルイスに向け出港した。以後ポートルイス, シンガポール経由し予定通り4月19日東京港に戻り, 25次隊の行動を終了した。

言及状況

Twitter (1 users, 2 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 第25次南極地域観測隊夏隊報告1983-1984(内藤 靖彦),1999 http://t.co/Nwrs5b54kh 第25次南極地域観測…
こんな論文どうですか? 第25次南極地域観測隊夏隊報告1983-1984(内藤 靖彦),1999 http://id.CiNii.jp/1nPL 第25次南極地域観測…

収集済み URL リスト