著者
尾関 俊浩 秋田谷 英次
出版者
北海道大学
雑誌
低温科学. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1-10, 1995-02

サン・クラストが形成される熱収支領域及び雪質条件を明らかにすることを目的に,4融雪期にわたって野外観測を行なった。観測期間に9回15例のサン・クラスト形成を観測した。サン・クラストは 1mm程度の薄い氷板であり,その下には深さ1cm程の空洞が形成された。サン・クラスト形成時には 200から 450W/m^2の短波放射フラックスが積雪に吸収されていた。また積雪表面は長波放射と蒸発によって冷却されており,長波放射収支と顕熱,潜熱のフラックスの和は常に負の値(0〜ー140W/m^2)であった。これはサン・クラストが維持され,その下で内部融解が起こるのに適した熱収支条件であった。サン・クラストは平均4.2×10^2kg/m^3のざらめ雪が変態して形成された。さらに表層の雪はサン・クラストを形成する過程で大きな密度のざらめ雪を経なければならなかった。

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こんな論文どうですか? サン・クラトスの形成機構 :その2(尾関 俊浩ほか),1995 http://id.CiNii.jp/BF0nL サン・クラストが…
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