著者
熊田 一雄
出版者
愛知学院大学
雑誌
人間文化 : 愛知学院大学人間文化研究所紀要 (ISSN:09108424)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.276-266, 2000-09-20

白光真宏会(1947-)とは,一般には「祈りによる世界平和運動」によって知られる日本の新宗教で,生長の家(1930-)の影響を強く受けている。同会は生長の家と異なり,教義上ジェンダーに関して,既成の「男らしさ/女らしさ」とは異なる多様な個性(「自分らしさ」)を容認する立場をとっている。本稿では,同会が時代に先駆けてジェンダーに関してそのような相対的に柔軟な立場を打ち出せた原因を,教祖夫妻のパーソナリティ・教祖夫人の経済的自立・時代的背景に求めて考察し分析する。最後に,1980年代以降女性の家庭から職場への社会進出という時代的潮流に対して,日本の新宗教がジェンダーに関して取りうる立場として,「生まれ変わり」によって「自分らしさ」を容認する立場がかなりの普遍性を獲得する可能性があることを示唆する。

言及状況

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戦後新宗教とナショナリズムー戦後における大衆ナショナリズムの諸相ー https://t.co/cwxOZS6Ubd 白光については、この辺も。 <論文>白光真宏会とジェンダー https://t.co/7dwQGN2phR って、なんでこんなこと呟いてんだオレはww

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