- 著者
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山田 尚勇
- 出版者
- 国立情報学研究所
- 雑誌
- 学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, pp.73-112, 1995-03-31
- 被引用文献数
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ワープロが普及し、常時活用する者が増えるとともに、かな漢字変換などのわずらわしさを嫌って、「直接」入力法に関する関心が高まっている。本稿ではかつて筆者たちが行なった2ストローク入力法についての、約10年まえの紹介の自後経過をまず報告し、次いで当時から問題であった、技能習熟訓練を普及させる努力の現状と、特に小中学生からの習熟に欠かせない、人間工学的に配慮された小型キーボードの開発の必要性について述べる。最後に、変換入力法における文字使いをもっと知能的に改善する方略と、ローマ字入力におけるつづり方の統一について考察する。なお付録として、アメリカ合衆国ミネソタ州における、キーボードの使い過ぎによって起こったとする手の異常に対して起こされた損害賠償請求裁判の経過の速報と評価をつけてある。