著者
明石 正和
出版者
城西大学
雑誌
城西大学研究年報. 自然科学編 (ISSN:09149775)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.35-41, 1988-03

第10回アジア大会を2ヵ月後に控え, 金メダル獲得を目標とするアジア大会出場男子候補選手(1987年ザグレブ・ユニバーシアード大会の主力選手)15名を対象とし, 体力の現状分析とトレーニング計画立案のための資料を得る目的で, 体力測定を実施し, フランス世界選手権全日本男子代表選手の測定値および全日本高校男子選抜候補選手の測定値と比較検討を加えた結果は次の通りであった。1)身長, 指高は, アジア大会出場男子選手は, フランス世界選手権全日本男子代表選手と全日本高校男子選抜候補選手に比較し, ほぼ同様な値であった。2)握力, 背筋力は, 全日本高校男子選抜候補選手に比較しやや優れ, フランス世界選手権全日本男子代表選手とほぼ同様な値であった。3)3回跳び, 垂直跳, ブロックジャンプ, スパイクジャンプは, 全日本高校男子選抜候補選手に比較し明らかに優れ, フランス世界選手権全日本男子代表選手より明らかに劣る値であった。4)サイドステップ, 9m3往復走は, 全日本高校男子選抜候補選手に比較しやや優れ, フランス世界選手権全日本男子代表選手よりやや劣る値であった。今後は, 現行のトレーニング方式を分析検討し, 更に発展させるとともに, 筋力と敏捷性の育成(ジャンプ力の強化と動きのスピードの向上)強化と選手個人個人の欠点に応じたトレーニング処方の研究が必要である。

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