- 著者
-
山口 清
- 出版者
- 九州産業大学
- 雑誌
- 九州産業大学国際文化学部紀要 (ISSN:13409425)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, pp.137-152, 1996-03
幕末期に,洋学者柳河春三は"洋算用法初編"を著し,西洋算術の解説を行った(安政4年)。同書では,アラビア数字を用いて,西洋数学の考え方を基に,筆算による計算四則,比例計算が述べられている。本稿の目的は,"洋算用法初編"のなかで述べられているオランダ語の数学用語{己号とそれらの日本語訳について,同書の解説との関連において考察すること,及びこれらの数学用語・記号が現在の小学校算数教材のどの部分に対応しているかを調べることである。