著者
杉山 哲司
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.174-165, 1996-12-10

本研究はコンタクトスポーツにおける攻撃行動の特質と性差を明らかにすることを目的として、コンタクトスポーツに参加する男女923名を対象として、質問紙法による調査を行った。因子分析の結果6因子が抽出され、その相関関係の分析からスポーツ場面における攻撃行動の特質が明らかとなった。攻撃的なプレイをすることは、ラフプレイのような報復的攻撃との間には全く関係がなく、達成動機との関連性が高いことが明らかになった。各因子について性差を分析した結果、報復的攻撃では男子の方が有意に高かったが、闘争心などでは性差は見られなかった。種目別、男女別に分析すると女子の方がスポーツにおける攻撃性が高くなるという結果もみられた。スポーツ場面での攻撃行動がスポーツ種目に応じて必要とされる、状況に特有の行動であることが示唆された。以上のような結果に対し考察がなされた。

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