著者
秦 正徳
出版者
高岡短期大学
雑誌
高岡短期大学紀要 (ISSN:09157387)
巻号頁・発行日
no.8, pp.23-36, 1996

埋め戻した土地に構築された東遊園地の彫刻および屋外建築物は,兵庫県南部沖地震で,傾斜,転倒,崩落などの典型的な被害を呈した。この被害状況を報告するとともに,彫刻や屋外構築物の力学的性質に検討を加えた。得られた結果は次のとおりである。(1)石を用いた組積造の構造は,被害を受けやすい。(2)石と金属製ダボの接着は充分でない。(3)プラスチック造,鋳造,鉄筋コンクリート造のような一体化された構造は地震に強い。(4)重量が小さく,断面二次モーメントが大きい構造は地震に強い。(5)埋め戻した土地は軟弱であるので,転倒防止のためにフーチンを広くとる必要がある。

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