著者
堀井 満恵 石田 真由美 長谷川 ともみ 塚田 トキヱ
出版者
富山大学
雑誌
富山医科薬科大学看護学会誌 (ISSN:13441434)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.89-96, 1998-03

母乳哺育は児の成長ばかりでなく, 母と子の絆(attachment)の形成に重要な要素であると言われている1).本研究はこの母乳哺育の意義を念頭におきながら, 母乳栄養の確立, その援助・指導のための効果的基礎資料を得たく, 59名の妊婦を対象に妊娠の経過に伴って変化する乳房の形態とその増大状況, 並びに超音波画像による乳房内変化を追跡し, これらのデーターを基に母乳分泌との関連について分析・検討した.その結果, 1.乳房は妊娠12週前後に一度急激に発育し, 中期には殆ど変化が見られず, 妊娠24週を過ぎると著しく増大する.2.乳房の形態のみでは乳汁分泌の良否は判断できない.3.超音波画像は, 乳腺発達の程度が診断でき, 泌乳良否の予測が可能である.などが明らかとなった.このことから妊娠中の母親教育に際して乳房の外計測や超音波画像による乳房内の状況を個別に提示でき, 母乳哺育促進への動機づけに有用である, などが示唆された.

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