著者
繁成 剛
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.81-85, 2002
参考文献数
5

福祉関係者の立場から言及すると,バイオメカニズム教育に重要な視点は,生活, QOL (Quality of Life),バリアフリー,支援技術,ユニバーサルデザイン,ノーマライゼーション(normalization)についての理解と実践であると考える.具体例として,重度障害児に対するシーティングシステムはバイオメカニズムと生活支援技術を駆使することによって成り立っている.シーティングの理論と技術は,固定的な姿勢保持からダイナミックで柔軟な姿勢保持へと発展してきた.シーティングに限らず,福祉や医療の領域ではまだ十分に研究されていないテーマが多く存在しているが,実際には歩行分析や動作解析などの分野に限局されている.結論として,バイオメカニズムを福祉の領域で活かすためには,福祉関係者と当事者である障害者,高齢者の現状を知ることと同時に,専門の研究分野からどのようなアプローチが可能かを検討し,実際の現場で応用できるような成果を導き出すことであろう.

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バイオメカニズム教育に望むこと : 福祉関係者からの提言http://t.co/aRAhXG2W
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