- 著者
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真貝 富夫
- 出版者
- 日本味と匂学会
- 雑誌
- 日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.33-40, 1999-04
- 被引用文献数
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「のど越し」という言葉はしばしば使われるがその実体はかなり複雑な感覚である。のど越しスッキリとかキレがいいと言う時とそうではない時とでは咽頭・喉頭からの神経情報にどのような違いがあるのであろうか。咽喉頭の味覚情報を担う上喉頭神経と舌咽神経咽頭枝は水の刺激に対して高い応答性を示すという特徴がある。この両神経が顕著なのど越しの感覚を誘起するビール、炭酸水、吟醸酒などに対して特徴的な応答パターンを示すという最近の知見を紹介し、「のど越し」との対応について述べた。