- 著者
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貝谷 久宣
金井 嘉宏
熊野 宏昭
坂野 雄二
久保木 富房
- 出版者
- 一般社団法人日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.4, pp.279-287, 2004-04-01
- 被引用文献数
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本研究の目的は,社会不安障害を簡便にスクリーニングできる尺度を開発することである.社会不安障害患者97名,パニック障害患者37名,健常者542名を対象に自記式の調査を行った.探索的因子分析の結果,本尺度は「人前でのパフォーマンス不安と他者評価懸念」,「身体症状」,「対人交流に対する不安」の3因子28項目と日常生活支障度に関する項目で構成された.各因子および全項目の内的整合性は高かった.また「人前でのパフォーマンス不安と他者評価懸念」得点,「身体症状」得点,合計得点は,社会不安障害群と他の2群を弁別可能であった.したがって,本尺度は高い信頼性と妥当性を有することが明らかにされた.