- 著者
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瀧井 正人
小牧 元
久保 千春
- 出版者
- 一般社団法人日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.6, pp.443-451, 1999-08-01
- 被引用文献数
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7
症例は29歳, 女性.自発的な治療動機を得させることに重点を置いた外来治療を行い(第1報参照), 入院治療は行動制限を用いた認知行動療法を基本とした.患者は, (1)入院初期には, 治療の主導権を得ようと無理な要求や治療者への非難を繰り返し, (2)次いで, 病的な習癖・考え方に執着する一方, 体重増加を過度に追求し, (3)治療終盤では, 制限解除に対し強い不安を訴えるなど, 変化への不安・抵抗ともいえるさまざまな反応を示した.それらに対する治療介入と, 変化の受け入れの過程を紹介し, 考察した.また, 神経性食欲不振症の治療において非常に有用である反面, 機械的に用いれば副作用も少なくない行動制限について考察し, その活用の仕方を述べた.