- 著者
-
宗像 恒次
- 出版者
- 一般社団法人日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, no.1, pp.37-46, 2002-01-01
- 被引用文献数
-
1
長期に引きこもる青少年の家族関係には, 親を必要とすることで認められようと依存する本人と, 本人に必要とされていることで認められようと共依存する両親の相互補足的構造がある.親子ともども, 無条件に愛されなかった申告なトラウマが世代間伝達されており, 愛情飢餓感が強く顕在あるいは潜在化したストレス行動特性の強さで測定できる.SATイメージ療法は再誕生, 再養育イメージの変換法によって, 両親が本人に無条件の愛情を示せるパーソナリティに変容できるよう支援しつつ, 本人にも同じ支援をとるものである.SATイメージ療法の効果は, 大脳皮質の酸素濃度, 行動特性, IgA, 副腎皮質ホルモンなどの変化, 行動変容の記録を用いて評価することができる.