- 著者
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吉田 順五
- 出版者
- 国立極地研究所
- 雑誌
- 南極資料 (ISSN:00857289)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, pp.732-736, 1961-01
南極大陸につもった雪は,長年月とけることなく,氷となって氷河にかわる.北海道の雪も冬はほとんどとけない.そして,冬のあいだに大きな変化をうけ,春とけさるころには,しまった固い雪になっている.それで,北海道の雪が冬のあいだにうける変化は,南極の雪が氷に変ってゆく過程のはじめの部分と多くの点で似ているにちがいない.この意味で,低温科学研究所で行なわれた北海道の雪についての研究結果は,南極の雪氷を研究するにあたって参考になると思う.これらの研究結果のうちから,次のものをえらび,簡単な説明を加える.(1)積雪の微細組織の変化.(2)焼結現象.(3)積雪全層の一般的変化.(4)日射による積雪の内部融解.