- 著者
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丸山 悦子
- 出版者
- 調理科学研究会
- 雑誌
- 調理科学
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.2, pp.75-79, 1977
- 被引用文献数
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5
1牛すね肉より4種類の方法でスープストックを調製し,官能検査により,どのようにしてつくったスープストックが最もおいしいかを追求した結果,スープストックは予め浸水させ,水溶性の旨味成分を溶出させるとともに,あくを充分出す方法で調製したものが好まれた。2あくは大部分が粗脂肪からなり,このうち80%以上は中性脂肪で,ついでコレステロール,コレステロールエステルも多く,リン脂質は微量であった。3最も好まれた方法によりスープストックを調製し,生じたあくならびにストック中のたん白質,脂質の定量を行ったところ,試料肉の粗たん白質は6~7%ストック中に溶出するが,あくには約1.8%であった。一方,粗脂質はストック中には少なく,あくとして約37.5%除去されることを認めた。