著者
塚本 増久 堀尾 政博
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.299-308, 1985
被引用文献数
1

オオカ類の幼虫は肉食性で他の蚊の幼虫を捕食し蚊媒介性の疾病を減少させるので, 人類にとっては益虫である. このオオカを蚊の生物学的防除に利用しようとする試みは古くからあったが, 実際には飼育が困難で容易に産卵せず, なかなか増殖しないので利用しにくく, あまり高く評価されていなかった. 最近われわれの研究室ではオオカの室内飼育系統を確立する技術を開発改良し, その実証として日本産のオオカの全4種類を系統化することに成功した. そこでこの方法を用いればどのようなオオカでも大量に飼育増殖させることが可能な筈で, 正に実用段階に入ったものといえる. ここにオオカを用いる生物学的防除法に新しい観点から考察を加え, 環境汚染や公害の恐れがない空飛ぶ生きた殺虫剤として再認識すべきであるというわれわれの主張を述べ, 論説的な総説を試みた.(1985年5月27日 受付)

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こんな論文どうですか? 捕食性オオカによる疾病媒介蚊の生物学的防除法の再評価(塚本 増久ほか),1985 https://t.co/bAIM9BcVS4
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