著者
芦原 睦 大平 泰子 佐田 彰見
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.111-118, 2005
参考文献数
9
被引用文献数
3

産業医からの紹介により当科を受診した症例および当科を受診した職場ストレス症例を対象として背景調査を行い, 心療内科の立場からみた職場ストレスについて検討した. 産業医からの紹介症例ではうつ病圏が最多であり, これらが職場において事例性が高いと推察された. またその研究より産業現場と臨床現場の役割分担が明確でなく, 連携が十分とはいいがたい状況が把握できた. 当科を受診した職場ストレス症例においても, うつ病圏が最も多くみられた. 発症要因となった職場のストレッサーで最も多かったのは"仕事の質"によるものであり, 職場ストレス症例のストレッサーは仕事の質によるものが多いことが把握しえた. 今後, 産業現場と臨床現場とが休職, 復職, 再発予防教育の点などで密接な連携を図り, 勤労者に対してストレス関連疾患の予防やメンタルヘルスに関する知識の普及啓発活動を推進していく必要性が考えられる.

言及状況

外部データベース (DOI)

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こんな論文どうですか? 心療内科からみた職場ストレス(<シンポジウム>変革期の社会問題への取り組み : 職場のメンタルヘルス)(第45回 日本心身医学会総会),2005 http://ci.nii.ac.jp/naid/10014295151

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