著者
渡辺 好昭 湯川 智行 塩谷 哲夫
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.67-69, 1988
被引用文献数
1

オオムギの播種期を変えて根雪前の生育と雪害の関係を検討した。10月15日以前に播種した場合, 根雪前地上部乾物重は0.5g以上となり, 越冬茎数は90%以上であった。10月30日以降に播種した場合, 根雪前地上部乾物重は0.1g以下となって越冬茎数は0%となった。そして, 10月15日から30日までに播種した場合, 播種日が遅くなる程雪害は増大して, 地上部乾物重が0.08gから0.57gまでの間では地上部乾物重と越冬茎率との間に高い相関関係が見られた。このことから, 根雪前地上部乾物重が耐雪性を規定する1つの要因と考えられた。秋季の施肥窒素量を増加すると, 乾物率が減少して, 播種期が早かった区でも耐雪性が減少した。したがって, 乾物率もまた耐雪性を規定する1つの要因と考えられた。

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