著者
上原 泰 細井 淳 細野 哲 松中 仁 中村 和弘 牛山 智彦
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.60-62, 2009

レオメーターの圧縮試験によるゆであげ直後およびゆで上げ7分後の中華麺の硬さ(ヤング率)は食味官能評価と高い正の相関関係にあり,中華麺用小麦の選抜手法として有効であると考えた.また,品種により年次変動が大きく,さらなる検討が必要である.
著者
小谷 俊之 黒田 晃
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.44-46, 2007-03-31 (Released:2017-02-13)
参考文献数
3

登熟期の高温条件においても乳白粒発生を軽減できる稲体栄養条件を検討するため,登熟初期から中期にかけて茎葉乾物重および葉色を調査し,乳白粒発生率との関係を解析した.その結果,登熟初期の稲体栄養状態と乳白粒発生率との関係は見られなかったが,登熟初期から中期にかけて稲体の栄養凋落や消耗が大きいと,乳白粒の発生増加を招くことが明らかになった.
著者
細井 淳 高松 光生 久保田 基成 牛山 智彦 新井 利直 酒井 長雄 吉田 清志 矢ケ崎 和弘
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.9-11, 2018 (Released:2018-06-04)
参考文献数
3

「美山錦」に換わりうる品種として,酒造好適米品種「山恵錦:さんけいにしき」を育成した.この品種は,「美山錦」よりも耐倒伏性に優れ,多収である.耐冷性といもち病抵抗性に優れる.心白発現率が高く,とう精時の砕米率が低い.麹製造適性に優れ,製麹時のアミノ酸生成量が少ない.清酒の官能評価では,バランスが良く味巾があり,なめらかさがある.
著者
笹原 英樹 重宗 明子 後藤 明俊 三浦 清之
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.21-25, 2017 (Released:2017-11-27)
参考文献数
18

食味に関する新たな交配母本を選定する目的で日本在来イネ品種の食味および米のアルカリ崩壊性を2004~2005年度にのべ83品種調査した.供試品種の中には「コシヒカリ」以上の食味を持つ品種は存在しなかった.在来品種の中で最も食味が良かったものは,2004年は「かばしこ(JP 10698)」, 2005年は「日の丸」であった.次に,登熟気温,米のアルカリ崩壊性,食味総合評価値との関係を検討した.アルカリ崩壊性は登熟気温が低いほど高くなると考えられた.食味とアルカリ崩壊性には正の相関が認められ,アルカリ崩壊性が高いほど食味が高い傾向がみられた. これらのことから,登熟気温が低い晩生品種では,アルカリ崩壊性が高くなり,良食味となる傾向があると考えられた.したがって,在来品種から交配母本を選定する際には,同じ熟期の品種群内での比較により食味やアルカリ崩壊性が高いものを選ぶ必要があると思われた.「コシヒカリ」よりも食味評価は低いものの,食味評価が比較的良好な在来品種は,「コシヒカリ」の系譜とは異なる新たな食味に関する遺伝資源として期待される.
著者
長岡 一朗 三浦 清之 上原 泰樹 笹原 英樹 清水 博之 太田 久稔 後藤 明俊 重宗 明子 小牧 有三 大槻 寛
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.6-9, 2015-05-30 (Released:2017-03-27)
参考文献数
1

水稲新品種「夢の舞」は,北陸では早生に属する粳種で,同熟期の「ひとめぼれ」に対して多肥条件で1割程多収であり,いもち病圃場抵抗性は葉いもち,穂いもちともに「やや強」,障害型耐冷性が「極強」である.
著者
黒田 晃 畑中 博英 小谷 俊之 金田 哲郎
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.39-43, 2007

鉄道高架橋による日照阻害が,隣接する水田の水稲に及ぼす影響を検討した.調査地点の全天のうち高架橋や山,樹木等を除いた空の部分の比率(全天に占める空の比率,以下空の比率と記す)と日射量の日積算値との間には,夏至近くでは高架橋の南北両側ともに正の相関(南側r=0.378^*,北側r=0.746^<***>,^*は5%,^<***>は0.1%水準で有意)があり,8月には北側にのみ正の相関(r=0.668^<***>)があった.高架橋側端直下から高架橋の高さ(HT)に対する相対距離が2倍の地点(2.0HT地点)では,全天に占める空の比率の平均値は71.1%であった.全天に占める空の比率と水稲の収量には正の相関があり(南側r=0.463^*,北側r=0.734^<***>),2.0HT地点に対する減収率は,北側の1.0HT地点で8.1%,0.5HT地点で15.1%,南側ではそれぞれ4.2%,7.8%と試算された.収量構成要素では全天に占める空の比率の低下に伴い穂数が減少し,その影響は北側で大きかった.また登熟歩合も収量低下の要因となった.千粒重は,北側は南側に比べて低かった.
著者
福田 あかり 白土 宏之 山口 弘道 大平 陽一 寺尾 富夫
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.8-10, 2013-03-31 (Released:2017-03-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1

水稲種子を60℃の温湯中に10分間浸す処理により,日本型品種萌えみのり,べこあおばにおいて発芽が早まる効果が見られた.特にべこあおばは,種子の発芽促進法として用いられる50℃,7日間の乾熱処理を行うと,発芽率の低下が起こったが,温湯処理では発芽が促進された.このことから,乾熱処理で発芽阻害が起こるべこあおばのような品種では,温湯処理は有効な発芽促進法となる可能性がある.また,温湯処理は,休眠性の高いインド型品種タカナリ,北陸193号において,乾熱処理には及ばないものの,発芽率を上昇させた.
著者
野々村 豪二 西幸 大斗 中野 顕洋 岡部 繭子
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.45-48, 2017 (Released:2017-11-27)
参考文献数
12
被引用文献数
1

ベニバナインゲンの受粉様式について,虫による受粉を遮断した花房,風および昆虫による受粉を遮断した花房,無処理の花房からそれぞれ得られた収量を比較検討すると共に,受粉に関わる訪花昆虫相の調査を行った.その結果,ベニバナインゲンは主に訪花昆虫によって受粉を行なっている可能性が高いことが明らかとなった.訪花昆虫相の調査では,トンネルの入り口からの距離によって目撃個体数が異なった.また,訪花が最も多く確認されたのはセイヨウミツバチだった.
著者
尾崎 秀宣 村田 和優 山口 琢也 長岡 令 杉本 和彦 小島 洋一朗
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.41-46, 2022-03-16 (Released:2022-05-16)
参考文献数
13

富山県の糯奨励品種である「新大正糯」の穂発芽性の改良をねらい,インド型品種「Kasalath」由来の穂発 芽耐性遺伝子Sdr1 KasおよびSdr4 Kas,さらに低温発芽性遺伝子qLTG3-1 について「コシヒカリ」由来の対立遺伝 子qLTG3-1Kosをそれぞれ「新大正糯」に導入した準同質遺伝子系統(NIL)を育成した.各NILの穂発芽性を評 価したところ,いずれも「新大正糯」より強い穂発芽耐性を示し,中でもSdr4Kasが最も安定して強い穂発芽耐 性を示した.
著者
橋本 憲明 大源 正明 石村 尚子 高原 美規 山元 皓二
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.15-17, 2004

コメ判別用PCRキットI, II(タカラバイオ社)及びランダムプライマーを利用したPCR法で, 新潟県内で栽培・流通する主なうるち米品種(コシヒカリ, はしり味, なごり雪, わせじまん, 越路早生, トドロキワセ, ゆきの精, 味こだま, こしいぶき, ひとめぼれ, ヒノヒカリ, あきたこまち, きらら397, キヌヒカリ, ササニシキ, 日本晴)の判別ができた.また, コシヒカリに他品種が混米された試料をコメ判別用PCRキットIIで分析した結果, 他品種の混合割合が10%以上の場合に, 混米の確認が可能であった。
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.4-6, 2020 (Released:2020-06-01)
参考文献数
14

「美山錦」と比べて耐冷性など多くの栽培適性に優れる酒造好適米品種「山恵錦」について,長野県内の標高700mより高い地域における酒造関連の諸適性を評価した.試験栽培を行った現地サンプルの玄米品質,加工適性および麴製造適性は,いずれも良好であった.長野県農業試験場原村試験地での品種比較栽培試験では,概して「山恵錦」は「美山錦」と比べて玄米品質,加工適性において同等かやや優れた.高標高地域での「山恵錦」のデンプン糊化特性は,「山田錦」と類似していた.以上より,「山恵錦」は標高700mから850m程度の冷涼な高標高地域において優れた酒造原材料の生産が可能な品種と判断した.
著者
西村 美香 小西 あや子 南 峰夫 根本 和洋
出版者
日本作物学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
no.35, pp.70-72, 2000

普通ソバは異型花型自家不和合性を持ち, 主に虫媒による他家受粉が必要なため, 収量は開花期の天候に左右され, 低収かつ不安定である.そこで自家和合性を導入して収量の安定多収を図る目的で, 自家和合性の近縁野生種Fagopyrum homotropicumと種間交雑を行い, 自家和合性の種間雑種F_1を得た.その後代F_3およびF. esculentumとの戻し交雑後代における花型, 自家和合性, 種子脱落性の分離ならびに自殖弱勢の発現を調査した.その結果, 生育旺盛で非脱落性の自家和合性系統の選抜が可能であり, 安定多収な普通ソバ自殖系統を育成できると考えられた.
著者
中岡 史裕 清水 豊弘 田野井 真 冨田 桂 小林 麻子 林 猛 町田 芳恵 両角 悠作
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.55-59, 2017 (Released:2017-11-27)
参考文献数
8

「コシヒカリ」の祖先品種を栽培し,その栽培特性と食味特性を評価した.「コシヒカリ」の父系品種は早生~中生,母系品種の多くは晩生~極晩生で,明確に分類できた.「コシヒカリ」の栽培特性は両親と比べて中間的なものが多かった.食味は母系品種で「コシヒカリ」に近いものが多かった.父系品種は粘りが弱く硬いものが多く,業務用品種の交配母本として適する可能性があった.