著者
久野 譜也
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.148-152, 2000
参考文献数
2
被引用文献数
7 2

基本的な運動機能である走及び歩行機能に及ぼす大腰筋の重要性について概説した.走機能に関しては,陸上競技の短距離選手,サッカー選手及びコントロールにおける各被験者の疾走タイムとMRIにより求めた大腰筋横断面積の関係を検討した.その結果,陸上競技の短距離選手においてのみ両者の間に高い正の相関関係を認めた.この結果は,"速く走る"という機能に対して,大腰筋の役割の重要性を示唆するものである.次ぎに,歩行機能における大腰筋の役割を検討するために,加齢による歩行機能(速度,歩幅,前傾姿勢など)と大腰筋横断面積との関係を,20-80歳代の約200名を対象に検討した.全体的傾向としては,加齢に伴い,いずれも低下及び減少を示した.しかしながら,それらの能力は生活習慣及び運動習慣の影響を強く受け,大腰筋横断面積の維持が老化による歩行機能の低下抑制と密接な関係にあることが示唆された.

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大腰筋の筋横断面積と疾走能力及び歩行能力との関係(<特集>二足歩行と大腰筋) _φ(・_・ http://t.co/UP8LwZuc9t
大腰筋の筋横断面積と疾走能力及び歩行能力との関係(<特集>二足歩行と大腰筋) _φ(・_・ http://t.co/UP8LwZuc9t

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