著者
尾瀬 智昭
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.93-99, 2000-02-25

冬季北半球における、西太平洋パターン(WP)および太平洋・北アメリカパターン(PNA)の出現が、2年振動する南シナ海の海面水温とこれに関係する熱帯西太平洋上の降水量の変動と統計的に次のように関係していることが分かった。(1)NINO4の海面水温偏差が正(負)で、フィリピンの東で降水が抑えられる(活発化する)時、WP(逆符号のWP)パターンが現れる傾向があり、このことは局所的なハドレー循環の理論と定性的に一致する。(2)NINO4の海面水温偏差が正(負)で、フィリピンの東で負(正)の降水偏差が小さいか、または西方にシフトしている時、PNA(逆符号のPNA)パターンがWP(逆符号のWP)パターンよりむしろ現れる傾向がある。(3)上記の熱帯西太平洋での降水量の変動は、南シナ海の海面水温の2年振動を説明する降水量の変動と一致する。

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[*気象学・気候学] 冬季北半球における、西太平洋パターン(WP)および太平洋・北アメリカパターン(PNA)の出現が、2年振動する南シナ海の海面水温とこれに関係する熱帯西太平洋上の降水量の変動と関係

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