著者
大塚 薙雄
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.135-138, 1995-03-01
参考文献数
14

作物品種の諸特性のなかで,温度や日長などの環境要因に対する反応特性,すなわち生態的特性を明かにすることは,例えば栽培環境に適合した品種を選択するなどの場合に極めて重要である.そのために,しばしば環境条件の水準を何段階かに設定して栽培試験を行い,品種の環境要因に対する反応特性を把握しようとする.このような試験は,一般に試験規模が大きくなりしかも長期間を費やすことになるので,試験結果から目的とする情報を適切に抽出できる統計的手法が望まれている. このような問題に対処するため,筆者らは独立変数が!つの場合の回帰モデルとして「折れ線モデル」をその適用手法とともに提案した(大塚・吉原 1975).今回,この折れ線回帰モデルを適用するためのパーソナルコンピュータ用プログラムを作成したのでその概要を報告するとともに,品種の生態的特性の把握とそれに基づく品種の分類など,育種分野で折れ線回帰モデルを有効に適用した研究事例をまとめて紹介する.

言及状況

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まず,全体の変化を表す回帰モデルを算出する必要がありそうです。初期変化,と言いますが,どこまでを初期と認定するか客観的基準を示す必要があります。 変化の傾向(増減)が変わるのであれば,曲線回帰(Curve regression)か,折れ線回帰(セグメント回帰,Segmented regression)を行います。 後者は,別々の回帰式を当てはめると誤解されがちですが,そうではなく,全体 ...

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