著者
小川 哲生 上田 正仁 井元 信之
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.781-788, 1993-10-05

量子力学の観測問題のなかでもマクロ系での波束の収縮に関する問題は,「シュレーディンガーの猫のパラドックス」でも知られるように積年の論争の対象である.『量子力学はマクロ系にも適用可能か?』この問いに答えるべく実験が始まっている.本稿では,この問題の意義を振り返りながら最近の状況を報告し,「シュレーディンガーの猫状態」(マクロな量子力学的重ね合わせ状態)を実際に作り出すフォトンカウンティング法を紹介する.この議論を通して,時間的に連続な量子力学的測定,すなわち波束の連続的収縮を概説し,波束が時々刻々収縮することと観測によって得られた情報との関連を,「番犬効果」を例にとり具体的に説明する.

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NTTて書いてあるから別の人かと思った RT @ronbuntter: RT @shun_no_suke: 小川哲生ほか「番犬はシュレーディンガーの猫を生むか? : 光子場の波束の収縮」 (日本物理学会誌)http://ci.nii.ac.jp/naid/110002066155
小川哲生ほか「番犬はシュレーディンガーの猫を生むか? : 光子場の波束の収縮」 (日本物理学会誌)http://ci.nii.ac.jp/naid/110002066155

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